金融ジェロントロジーの時代に向けて、いま何を仕込むか

 

こちらの本を読みました。エモい。とにかくエモい。何がエモいって、金融ジェロントロジーというテーマは今後かなり盛り上がりそうなネタなのに、まとめられている本はこれくらいしかなくて、これ読むくらいしかないというこのアンバランスさ。そして、この本自体はまだまだこれから埋まっていくべきもののように感じます。

 

生命寿命=長寿化が進む中で、健康寿命=健康に生きられる期間をできるだけ長くしたい。そして、資産寿命=お金に死ぬまで苦労しない期間も長くしたい。それが金融老年学=フィナンシャル・ジェロントロジーという学問だということ。らしい。

確かにこれまでボケの進んだ老人が銀行窓口に来たとすると、何もせず資産保全を行うことになっているようです。そのために、死ぬまでに資金不足に陥るのだけれど、投資など資産運用の支援は誰も行わないので、どうにもならないという手詰まり状態。

そこでしっかりライフプランを立てて、生命寿命・健康寿命・資産寿命のバランスを取りましょう、という話が、この金融ジェロントロジーで解くべき重要な核だと、僕は理解している。

日本は後期高齢者が多いのだが彼らの世代は結構貯蓄しているので、この資産寿命の問題が起こらず、資産寿命が短い層の資産不足が顕在化するのは少し先になるのだが、金融ジェロントロジー先進国の米国ではすでに資金寿命不足が起こっている。そのため、米国を日本が追いかけるかたちになっている。

野村アセットマネジメントと野村資本市場研究所の調査によると、今の60代は生命寿命に対して資産寿命が足りない=死ぬ前に資産が切れる可能性が高い。そうなると生活保護に頼るのか、医療費はどうなるのか、と大きな問題になるでしょう。

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これに対して、どういった世の中の変動が起こって、どういう事業が伸びるのか。投資家目線で考えると、医療・介護まわりのビジネスというありきたりなところから、更に広げて考えると、高齢者向けの金融サービスって何があるだろう?と考える。ラップ口座?投資信託?保険?リバースモーゲジ?ライフネット生命の高齢者バージョンみたいな企業とか、ないのだろうか?60代であれば比較的ネットやスマホは使える世代ではあると思うが…。何か見つけたら投資してみたいと思います。